国家を敵に回しても、無罪を勝ち取る!
韓国で観客動員数1100万人突破の大ヒット作!
韓国で2013年12月18日公開された本作は、故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が青年弁護士時代に弁護を引き受けた「釜林(プリム)事件」をモチーフにした骨太のヒューマンドラマです。
ある事件をきっかけに人情派弁護士へと変わっていく主人公を演じるのは、韓国が誇る演技派俳優、ソン・ガンホ。主演作は軒並みヒットを記録し映画にハズレなしと言われる彼は本作で、国家に一人で立ち向かう孤高の弁護士を気迫に満ちた演技で披露し、数々の賞を受賞しました。
アイドルグループ<ZE:A>のメンバーで、本作でスクリーンデビューを果たしたイム・シワンが不当に逮捕されたクッパ屋の息子を好演。その演技力が高く評価され、俳優としての活躍の場を広げた2014年の主演ドラマ「ミセン-未生-」も高視聴率を獲得、サラリーマンの日々を描き多くの人の共感を得た、最高の傑作と言われています。
メガホンを取るのは、本作が長編映画デビュー作となったヤン・ウソク監督。以下、主な受賞歴。
*第35回青龍映画賞 最優秀作品賞/主演男優賞(ソン・ガンホ)/助演女優賞(キム・ヨンエ)/チョンジョンウォン人気賞(イム・シワン)
*第50回百想芸術大賞 映画部門 大賞(ソン・ガンホ)/作品賞/新人監督賞(ヤン・ウソク)
*第51回大鐘賞 助演女優賞(キム・ヨンエ)/新人監督賞(ヤン・ウソク)/脚本賞(ヤン・ウソク、ユン・ヒョノ)
“岩はいくら固くても死んでいて、卵はいくら弱くても生きている。岩は砕けて砂になるけど、卵は孵(かえ)って岩を超えていく―”
1980年代初めの釜山(プサン)。高卒で工事現場で働きながら必死に勉強して弁護士になったソン・ウソク(ソン・ガンホ)。学歴もコネもないウソクはまだ誰も手を付けていなかった不動産登記業務に目を付け、釜山一の税務弁護士へとのし上がっていく。大手企業からのスカウトも受け、全国区の弁護士デビューを目の前にしていた。
そんなある日、駆け出しの頃にお世話になったクッパ屋の息子・ジヌ(イム・シワン)が公安当局に突然逮捕され、音信不通だと知る。自分の担当分野ではなかったが、ジヌの母親・スネ(キム・ヨンエ)からの懇願を受け、拘置所へ出向くが、面会すら出来ない。
ようやく会えたジヌは、すっかり痩せ細り、顔や身体には無数の痣がある衝撃的な姿だった。ウソクは拘置所での取り調べに不信感を抱き、ジヌの無実を証明しようと立ち上がる――。
●「釜林(プリム)事件」って何?
1981年9月に軍事政権によって実際に起きた韓国史に残る冤罪事件。民主化勢力を弾圧するために被告人22人に対し国家保安法違反容疑をかけて不法連行し、拷問で自白を強要しました。被告人の弁護を担当したのが、青年弁護士時代のノ・ムヒョン元大統領であり、この弁護を機に人権派弁護士になりました。ノ大統領は2003年に第16代韓国大統領に就任するものの、2009年5月23日謎の死を遂げました。
●パク・ジョンチョル事件とは?
1980年代の韓国は民主化への熱望が沸騰していました。パク・ジョンチョル事件とは、ソウル大学の平凡な学生だったパク・ジョンチョル君が1987年1月、不法逮捕され警察の拷問によって死んでしまった事件のことです。その後、パク・ジョンチョル君は民主化運動の象徴になり、彼の追悼式が相次ぎました。
●国歌が流れると敬礼?
劇中、チャ・ドンヨンがソン・ウソクと揉みあいの喧嘩の最中、韓国の国歌が流れると姿勢を正し胸に手を当てる場面がありますが、これは当時の韓国では普通に見られる風景でした。夕方5時の国旗降納の際に国歌が流れ、多くの人々はその場で立ち上がり、国旗があるところでは胸に手を当てて国旗を正視していました。
主演のソン・ガンホをはじめ、ベテラン俳優が脇を固める!
ソン・ウソク
ソン・ガンホ
釜山一の税務弁護士。
*ソン・ガンホのプロフィール:1967年生まれ。1991年に演劇デビューした彼は1998年初主演作『クワイエット・ファミリー』をはじめ、2016年9月に韓国で公開された最新作『密偵(原題)』まで主演作(22本)だけで韓国映画史上初の累計観客数1億人を突破しました。『グエムル-漢江の怪物-』1300万人、『弁護人』1100万人、『スノーピアサー』『観相師―かんそうし―』は900万人、『密偵(原題)』700万人、『王の運命 -歴史を変えた八日間-』『シュリ』『グッド・バッド・ウィアード』600万人突破など、韓国映画には欠かせないベテラン俳優です。
パク・ジヌ
イム・シワン
クッパ屋の息子。
*イム・シワンのプロフィール:1988年生まれ。2010年<Ze:A>のシングル『Nativity』で歌手デビュー。驚くべき演技力で旺盛な俳優業をこなしています。ホ・ヨムの少年時代を演じた「太陽を抱く月」や「トライアングル」「ミセン-未生-」のほか、映画『戦場のメロディ』では戦争孤児を集めて結成した児童合唱団を指揮する少尉を熱演した期待の若手俳優です。
チェ・スネ
キム・ヨンエ
クッパ屋の店主。
*キム・ヨンエのプロフィール:1951年生まれの韓国を代表するベテラン女優である彼女は1971年デビューし、約100本のドラマや70本の映画に出演しています。46年間輝き続けてきた彼女はすい臓がんが再発したものの、病気に負けず演技を続け、2017年2月韓国で放送終了したドラマ「月桂樹洋服店の紳士たち」が遺作となりました。2017年4月9日永眠。ドラマ『ファン・ジニ』の踊りの師匠ペンム役が印象深かった彼女は『弁護人』で涙なしでは見られない感動的母性愛を見せてくれます。
チャ・ドンヨン
クァク・ドウォン
ジヌを拷問する刑事。
*クァク・ドウォンのプロフィール:1973年生まれ。2011年映画『悪いやつら』での熱演以来、スクリーンとブラウン管を行き来して活躍する彼はデビュー14年目にして初めて映画『哭声 コクソン』(2016)を通じて主役を演じました。
パク・ドンホ
オ・ダルス
ウソク弁護士事務所の事務長。
*オ・ダルスのプロフィール:1968年生まれ。『弁護人』では弁護士事務所を切り盛りするドンホを人情味たっぷりに演じています。2002年『海賊、ディスコ王になる』で映画デビュー。2015年韓国映画史上初の累計観客数1億人(助演&主演作の合算)を記録した個性派俳優。『グエムル-漢江の怪物-』『10人の泥棒たち』『7番房の奇跡』『国際市場で逢いましょう』『ベテラン』『暗殺』『弁護人』の出演映画7本も観客数1000万人を突破していることから“千万妖精”の愛称もついています。
★最初は心が「ほんわか」するシーンが多いですが、ジヌが捕まってからは重い雰囲気です。特に拷問シーンでは心が折れそうでした。シワン君、もともと歌手なのにさすが「演技ドル」と呼ばれるだけあってすごーい。あと、法廷でのソン・ガンホは迫力満点で、感動そのものでした。国家の主権は国民にあり すべての権力は国民から生まれる 国家とは国民なのです。この台詞が頭から離れません。(by 40代 女性)
★ジヌの母親役のキム・ヨンエさん、涙ながらの名演技を見せています。本当に韓国が誇る偉大な女優さんだと思います。あらゆるドラマや映画に出演していたのに、先日亡くなったと聞いてびっくりしました。ご冥福をお祈りします。(by 50代 女性)
★実在の事件を題材にしているだけに、本編中の理不尽な社会や腐敗した公権力に対し、リアルな、強い憤りを感じました。中盤まで「どうして、そうなるんだ」と言いたくなるような目茶苦茶な展開にもどかしくなりましたが、無実の少年のために立ち上がった弁護人(ソン・ガンホ)の気迫に満ちた弁護シーンが清々しく、救われた気がします。濡れ衣を着せられた学生ジヌ役を好演したイム・シワンの、正義を問うような真っ直ぐな眼差しに、思わず胸が熱くなった作品でした。ぜひ見てほしいです。(by 30代 女性)
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