白雪姫殺人事件
魔女か?天使か?誰も見たことがない重層的な傑作サスペンスが誕生!
噂話や妄想がいつのまにか本当の話になっていく―
INTRODUCTION
原作は『告白』『北のカナリアたち』と映画化が相次ぐベストセラー作家・湊かなえによる傑作長編。映画『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』など複雑な物語を鮮やかに描く名手・中村義洋監督が、関係者の証言や匿名の人々によるTwitterの投稿、ワイドショーの報道などを次々と積み重ね、かつて観たことのない重層的で現代的なサスペンスを生み出した。
事件の鍵を握る重要人物として疑いのまなざしを向けられる主人公【城野美姫】を演じるのは、『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した井上真央。食い違う人々の証言に合わせて、まったく異なる表情を演じ分けたその演技力には、あらためて高い評価が集まるに違いない。ワイドショーのディレクター【赤星雄治】役には、映画・テレビと話題作への出演が相次ぐ綾野剛。取材で入手した情報をTwitterでつぶやき、ネット空間を炎上させる浅はかな男を見事に演じ切った。また、美姫の後輩で、旧知の赤星に大事な情報をリークする【里沙子】役に蓮佛美沙子。謎の死を遂げる美人OL【典子】役には、これが映画初出演となる菜々緒。美姫の故郷に住む小学校時代の親友【夕子】役を演じたのは貫地谷しほり。美姫が勤める会社の上司で、殺された典子の元恋人【篠山】役に扮するのは金子ノブアキ。いずれも人気と実力を兼ね備えた共演陣が、謎に満ちた物語を多彩に彩っている。
STORY
国定公園・しぐれ谷で誰もが認める美人OLが惨殺された。全身をめった刺しにされ、その後火をつけられた不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まる。彼女の名前は城野美姫。同期入社した被害者の三木典子とは対照的に地味で特徴のないOLだ。テレビ局でワイドショーを制作するディレクター・赤星雄治は、彼女の行動に疑問を抱き、その足取りを追いかける。取材を通じてさまざまな噂を語り始める、美姫の同僚・同級生・家族・故郷の人々。「城野さんは典子さんに付き合っていた人を取られた……押さえていたものが爆発したんだと思う、あの事件の夜」「小学生の頃、よく呪いの儀式をやってたって。被害者の殺され方が呪いの儀式と同じでしょう?」「犯人です、間違いありません!」。テレビ報道は過熱し、ネットは炎上。噂が噂を呼び、口コミの恐怖は広がっていく。果たして城野美姫は残忍な魔女なのか? それとも──。
©2014「白ゆき姫殺人事件」製作委員会 ©湊かなえ/集英社